大腸癌研究会

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大腸癌とは

1 はじめに

この度,一般の方々を対象にした大腸癌治療ガイドラインの解説書が完成し,皆様にお届けできる運びとなりました。私達も責務が果たせてホッとしておりますが,何よりも患者さんおよびその家族の方々が本書の出版を待ち望んでおられたと思います。本書はすでに出版された医師向けのガイドラインと対をなすもので,大腸癌について一般の方々にも理解しやすいように,図表を添えて分かりやすく解説したものです。すでに胃癌についても医師用と患者用のガイドラインが出版され好評を得ておりますが,それに習って大腸癌についてもガイドラインをできるだけ早く作成するべく努力を重ねて来ました。大腸癌研究会のメンバーの中から委員が選ばれ,非常なスピードで出版に至ることができました。委員の方々の努力に感謝するとともに,本書が大腸癌の患者さん,そのご家族の方々,およびこの病気に関心のある方々に広く利用していただければ幸いです。最後に,患者さんの立場に立った適切な Q と A が載っていますので,これも大変役に立つことでしょう。診療時の医師との対話の中で,大腸癌についての知識が備わっていれば理解度も深くなり,無駄な取り越し苦労をしなくてもすむようになると思います。本書が自らの病気について,患者さん自身が賢くなる一助になればと祈念しております。

大腸癌は年々増加の一途をたどり,それにつれて命を落とされる方も増える一方です。米国や英国では,大腸癌に罹る人も亡くなる人も減少しはじめているのに,日本ではまだその時期は到来していません。生活習慣の改善による予防(一次予防)とスクリーニングの普及による予防(二次予防)は大腸癌の予防に最も大切な根幹の事業なのですが,なぜか日本ではこの分野が大変遅れているのです。大腸癌は早期に発見されればほぼ 100%治すことのできる癌で,癌の中で最も質の良い癌であると断言することができます。それにも関わらず死亡数が増えているという現実をどうすべきでしょうか。政府の政策見直しも必要ですが,一般の方々が自ら自分の健康を守るという気概をもって,検診・健診を積極的に受けることが重要だと思います。本書はその専門書ではありませんが,本書の内容から早期発見の重要性を感じ取っていただければ幸いに思います。

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